アウトレイジ 最終章 | |
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OUTRAGE CODA | |
監督 | 北野武 |
脚本 | 北野武 |
製作 |
森昌行 吉田多喜男 |
出演者 |
ビートたけし 西田敏行 大森南朋 ピエール瀧 大杉漣 松重豊 白竜 名高達男 光石研 原田泰造 中村育二 津田寛治 金田時男 池内博之 塩見三省 岸部一徳 |
音楽 | 鈴木慶一 |
撮影 | 柳島克己 |
編集 |
北野武 太田義則 |
製作会社 | 「アウトレイジ 最終章」製作委員会 |
配給 |
ワーナー・ブラザース映画 / オフィス北野[1] [[image:テンプレート:Country flag alias ITA|border|25x20px|テンプレート:Country alias ITAの旗]] Blue Swan Entertainment[2] [[image:テンプレート:Country flag alias RUS|border|25x20px|テンプレート:Country alias RUSの旗]] Cinema Without Frontiers[3] フィルム・ムーブメント[2][4] [[image:テンプレート:Country flag alias ESP|border|25x20px|テンプレート:Country alias ESPの旗]] Mediatres Estudio[2] |
公開 |
[[image:テンプレート:Country flag alias ITA|border|25x20px|テンプレート:Country alias ITAの旗]]ファイル:Flag of the Republic of Venice.svg 2017年9月9日(VIFF)[5] ファイル:Wappen oldenburg.png 2017年9月16日(OIFF)[5] [[image:テンプレート:Country flag alias DEN|border|25x20px|テンプレート:Country alias DENの旗]]ファイル:Greater coat of arms of Copenhagen.svg 2017年9月30日(CPH PIX)[5] 2017年10月7日[5] [[image:テンプレート:Country flag alias POL|border|25x20px|テンプレート:Country alias POLの旗]]ファイル:Flag of Warsaw.svg 2017年10月13日(WFF)[5] ファイル:Flag of Adelaide.svg 2017年10月14日(ADLFF)[5] [[image:テンプレート:Country flag alias ARG|border|25x20px|テンプレート:Country alias ARGの旗]]ファイル:Bandera de Mar del Plata.svg 2017年11月22日(Mar del Plata IFF)[5] [[image:テンプレート:Country flag alias NED|border|25x20px|テンプレート:Country alias NEDの旗]]ファイル:Flag of Rotterdam.svg 2018年1月30日(IFFR)[5] [[image:テンプレート:Country flag alias ITA|border|25x20px|テンプレート:Country alias ITAの旗]] 2018年5月10日[5] [[image:テンプレート:Country flag alias HKG|border|25x20px|テンプレート:Country alias HKGの旗]] 2018年5月17日[5] ファイル:Melbourne flag.jpg 2018年8月7日(MIFF)[5] [[image:テンプレート:Country flag alias RUS|border|25x20px|テンプレート:Country alias RUSの旗]] 2018年8月23日[6][3] 2018年[2][4] [[image:テンプレート:Country flag alias ESP|border|25x20px|テンプレート:Country alias ESPの旗]]ファイル:Flag of Barcelona.svgファイル:Escudo de Madrid.svg2019年5月30日(字幕)(Barcelona)(Madrid)[5] [[image:テンプレート:Country flag alias ESP|border|25x20px|テンプレート:Country alias ESPの旗]]ファイル:Flag of the City of Huelva (official).PNGファイル:Escudo de Madrid.svgファイル:Flag of Málaga, Spain.svg 2019年6月14日(Huelva)(Madrid)(Málaga)[5] |
上映時間 | 104分[7] |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 15.9億円(2018年1月時点)[8] |
前作 | アウトレイジ ビヨンド |
テンプレート:Portal 『アウトレイジ 最終章』(アウトレイジ さいしゅうしょう、英:OUTRAGE CODA)は、北野武監督による日本映画。2017年10月7日に日本公開。第74回ヴェネツィア国際映画祭クロージング作品[9]。R15+指定。
キャッチコピーは「全員暴走」。
概要[]
ヤクザ抗争を描いた2012年公開の『アウトレイジ ビヨンド』の続編映画。
監督および主演は北野武(ビートたけし)。前作主要キャストである西田敏行、塩見三省、松重豊らに加え、新たな主要キャストとして大杉漣、ピエール瀧、大森南朋、岸部一徳、原田泰造、池内博之らを起用している。
主要人物[]
前作にも登場する人物については「アウトレイジ ビヨンド#主要人物」を参照
主人公[]
- 大友(元大友組組長)
- 演 - ビートたけし
- 元山王会池元組傘下の大友組組長。前作での山王会と花菱会による抗争の後、山王会二代目会長の加藤(三浦友和)と悪徳刑事の片岡(小日向文世)を自らの手で葬り、韓国・済州島に渡る。本作では張グループに所属し、用心棒として済州島の歓楽街を裏で仕切る。今作ではサングラスを常に着用する様になり、マフィアとしてのイメージが強くなっている。
- 序盤で花田和弘が騒ぎを起こした際は市川や他の若衆と共に花田の部屋に乗り込んで場を収めたが、後日花田から詫び金を受け取るはずだった若衆の高が花田組の若衆に殺害されてしまう。その後、東京で張大成会長が花田の手下の丸山らに襲撃されるに至り、度重なる暴挙に怒りを募らせ、遂に花菱への報復を決意。ゴンを通じて偽造パスポートを入手し、日本へと渡る。
- 帰国早々に繁田らによって加藤、木村、片岡殺害の容疑で警察に拘束されるものの、張会長の根回しによって釈放される。遅れて日本にやって来た市川ら若衆と合流すると、手始めに山王会の白山広たちの手引きで木村組の組長吉岡以下数人を銃殺する。しかし、その後野村が差し向けた刺客の韓国人ヒットマン達と撃ち合いになり、二人の若衆を失い、市川と二人だけになってしまう。ヒットマンが持ち込んでいたM4カービンで武装し、ビルの屋上駐車場にて西野、中田らと対面し、花菱会幹部の出所祝いパーティーで出てくる野村を狙う様依頼される。しかし予定と異なり、野村が出席しないとなり、西野自身は襲撃を止めさそうとするが、会場に市川と共に乗り込んでM4を乱射し、その場にいた花菱会構成員の殆どを殺害する。その後も西野の陰謀に協力する形で約束通り連れて来られた野村を生き埋めにして轢殺させ、同じく西野の手引きでSMプレイ中の花田の元に乗り込み、彼の口に爆弾を詰めて爆殺する。
- しかしこれらの行動が原因で、張会長に対し警察・花菱の両方から圧力がかかり、この事態を重く見た李は、前作で弟分の木村を殺害した工場長ら二人を手に掛けた後、大友を殺害するという決断を下す。最後は李から「これ以上会長に迷惑かけないで下さい」と銃を向けられるが、それに対し「ケジメは自分で付けるから」と答え、「会長に宜しく」と言い残し拳銃自殺を遂げた。物語の最後は自害した大友の遺体を映して締めくくられた。
張グループ[]
- 張大成(チャン・テソン、張グループ会長)
- 演 - 金田時男
- 済州島出身の在日韓国人。張グループの会長で、日本と韓国を股にかける[注釈 1]大物フィクサー。大友を気にかけている。
- 基本的に無駄な抗争や揉め事を好まない穏健派で、若衆が花田組に殺された際は側近の李に対し「上手く収めておけ」と指示し、花菱へ報復しようとする強硬派の大友に対しても「余計な事はするな」と李を通じて伝えていた。一方で自身や身内に対し舐めた態度をとる事を許さず、花田の件に対する花菱会からの謝罪を中田の失言もあって厳しい態度で退けた。
- 上述の騒動は西野の再度の謝罪を受け入れて手打ちになったものの、この騒動に乗じて西野を亡き者にしようとする野村の陰謀により、西野殺害の首謀者という濡れ衣を着せられる。その後、西野殺害に対する報復という名目で花田組のヒットマン達に襲撃され[注釈 2]、それに対する報復として大友達が独断で花菱会に対する報復に動いた為、自身の意向に反して花菱会との抗争が激化していく事になる。
- 抗争終結後は大友に「俺のためならもう十分だ」と伝えるが、大友は自ら命を絶ってしまう。
- 李(張グループ幹部)
- 演 - 白竜
- 張の側近であり、信頼も厚い。高殺害の件に関しての中田、花田の謝罪を張同様の厳しい毅然とした態度を見せ、張襲撃の際は花田組舎弟の丸山をすんでの所で射殺。また、張の意向を誰よりも汲んでおり、花菱会への怒りから強行に走ろうとする大友を度々諫めるが、彼を止める事は叶わず、西野の謀略により中田より「花田を大友に殺されて困っている」と張へ間接的に圧力をかけられたことで終盤で大友に銃を向けるが、大友は自ら命を絶ってしまう。
- 崔(張グループ幹部)
- 演 - 津田寛治
- 張の側近の一人。張のボディーガードとして同行していた折、中田と花田が丸山達を使い、張を狙っている事を事前に知ったゴンが、注意を促す連絡を取ろうとするも、崔に連絡が繋がらなかった事で、離れていた李が連絡を受けて到着するまでに時間が空いてしまう。結果的に丸山達の喫茶店襲撃を許す事となり、その身に銃弾を受けながらもヒットマン達を射殺するが、丸山一人だけは殺せずに力尽きる。
- 市川(張グループ幹部)
- 演 - 大森南朋
- 韓国・済州島側の張グループに所属する用心棒で、今作における大友の舎弟的存在。大友と異なり、韓国語に堪能。釣りを趣味としており、特に太刀魚への造詣が深く、物語序盤では太刀魚のキムチ鍋は絶品だとして、大友のために昼から釣ろうとしていた[注釈 3]。大友同様の武闘派で、沸点もやや低い。高の死に怒りを沸かせ、日本へ向かおうとする大友に当初より同行を希望していた。大友本人からは、「俺はお前の親分でも兄貴でもねぇんだよ」「俺に言われたってしょうがねぇんだよ」と言われるが、それでも決意は揺るがず、後々大友に呼ばれ花菱会との抗争にケリをつけるために、ゴンが手配した偽造パスポートで来日し、河野のパーティー会場への襲撃等、共に活動する。花菱会との一連の抗争の終結後に、大友の勧めによって済州島に帰ることになる。別れの際、大友に何時かキムチ鍋を馳走する事を約束を交わすが、これが大友との永遠の別れになってしまう。大友と昼間に釣りに行った際には釣れなかった太刀魚を釣り上げ、「兄貴!釣れましたよ!」と嬉しそうに叫んでいた。
- 張グループ若衆
- 演 - 山口祥行、本宮泰風
- いずれも韓国・済州島側の張グループに所属。大友を慕っている。大友の花菱会への報復に協力するべく市川と共に来日するが、花菱会から差し向けられた刺客と銃撃戦になった際に2人とも死亡した(内1名は勢い余った大友の誤射による)。
- ゴン
- 演 - 仁科貴
- 済州島出身の在日韓国人で、花菱会が出入りする焼肉店とバーの従業員。その一方で張グループともつながっており、大友達を手助けする便利屋として偽造パスポートや武器の手配も行う。幹部である崔も当初知らなかった張の兄弟分である伊会長の妻の訃報を知っていた事から、伊会長と近しい立場である模様。英語版字幕の表記は「Gun」。
- 部下
- 演 - ヒロホンダ
- 日本側で張の国際的ビジネスを任され、英語が堪能である。
- オレンジ髪の若衆
- 演 - 石塚康介
- 日本側の張グループの若衆。個人的義憤に駆られて一人で花菱会の野村を襲撃するが、花菱会に返り討ちに遭い、射殺された。
- 前作では長い黒髪であったが、今作では韓流スター風のオレンジ色の短髪になっており、李から「韓流スターか」とツッコまれている。
花菱会[]
関西を拠点とする、日本最大規模を誇る巨大暴力団。
- 野村 和夫(のむら かずお、花菱会会長)
- 演 - 大杉漣
- 花菱会会長。叩き上げのヤクザではなく、元証券会社の会社員で定年退職後に現職に就いた堅気の出身。当然入れ墨もなければ部屋住みをした事も無い。先代会長・布施(神山繁)の娘婿にあたる。関西出身ではなく、標準語で話し、関西弁を非常に嫌っている[注釈 4]。花菱会の古参の構成員たちに対して、上からの物言いで接する一方で定例会を頻繁に開催したり、シノギのノルマを課したりする。金になるビジネスなら何でも許しており、先代の布施が禁止していた違法薬物の取引も容認している。しかし、その割に自らは組の財政に穴を開けることなどから評判は悪く、特に西野からは激しく嫌われている。
- 事あるごとに自分に対し反抗的な態度を取る西野を目障りに思っており、中田を使って始末しようと企む。しかし西野と中田の信頼関係を崩す事が出来ず、中田によって計画が西野へと伝わったことで、逆に西野から謀略を仕掛けられることになる。後に西野の死が偽装である事が明らかになった時、それまで従順だと思われていた森島など他の幹部から一斉に見捨てられる。最期は組員によって大友の下まで連れて行かれ、この期に及んでも「俺は花菱の会長だぞ!」と見苦しく喚くと、大友から「てめぇなんか会長の器じゃねぇよ」と吐き捨てられ、道路上に頭だけ出した状態で生き埋めにされ、走行してきた車に轢かれ死亡した。
- 西野 一雄(にしの かずお、花菱会若頭)
- 演 - 西田敏行
- 花菱会若頭。布施の後任に堅気出身の野村が就いたことを快く思っておらず、彼に対する反感を隠そうとしないために野村の方からもその存在を疎んじられている。前作『アウトレイジ ビヨンド』の頃同様、本作でも卓越した知謀家として暗躍するシーンが多いが、その一方で大友によるアサルトライフル乱射のシーンでは、予想を超えた大友の暴走に取り乱す場面も見られた[注釈 5]。
- 物語の途中で野村の指示を受けた中田に襲撃され、死亡したと思われていたが実際には中田のリークによって事前に野村の計画を察知しており、野村の目を眩ませるため自らの死を偽装していた。その後は様々な謀略を駆使して大友を自身の尖兵として利用し、会長の野村と邪魔者の花田を殺害させる。野村死亡後に中田を若頭に据え、花菱会3代目会長に就任。更に義理に拘るその大友についてもこれまでの恨みから「古臭え極道、もう用済みや。とことん追い込んだるわ」と言い放ち、李を焚き付けて殺害しようとし、最後まで自身の手は汚さなかった。
- 中田 勝久(なかた かつひさ、花菱会若頭補佐)
- 演 - 塩見三省
- 花菱会若頭補佐。前作と異なり、常にサングラスをかけ、杖を持ち歩いている[注釈 6]。西野の良き弟分であり信頼も厚い。その関係を逆手にとった会長の野村から、跡目の座をちらつかせられ、西野潰しに利用されようとするが、西野との長年の信頼関係により、野村の謀略を西野に暴露。最終的に野村を失脚に追い込む。野村死亡後に若頭に就任した。
- 前作では大友や木村を恫喝するシーンなど武闘派な側面が目立っていたが、今回は崔や山王会などから馬鹿にされ遅れを取ったり、花田の失態の処理に奔走した挙句失敗し、西野からは叱責され、野村からは西野殺害を持ちかけられるなど中間管理職として板挟みになる場面が多く描かれている。
- 森島(花菱会会長付若頭補佐)
- 演 - 岸部一徳
- 花菱会若頭補佐。野村の側近で厚い信頼を寄せられているが、本心の見えない不気味な存在である。物語序盤からずっと野村に従順な様子を見せており野村に反抗的な西野を悪し様に言うなどしていたが、物語後半で死んだはずの西野が出現すると突如態度を翻す。その際の言動や、西野の会長就任後に西野、中田と3人で談話していた時の様子から、元々西野達とは裏で通じており兄弟分としての関係を築いていた可能性が高い。
- 野村の下には森島の他にあと2人の会長付幹部(演 - 大鷹明良、谷本一)がいたが、彼らも森島に同調し野村を裏切った。
- 花田 和弘(はなだ かずひろ、花菱会直参幹部、花菱会花田組組長)
- 演 - ピエール瀧
- 一連の抗争の元凶となった下劣な男。花菱会の定例会をサボって韓国・済州島に女遊びに出かけた挙句、張グループと起こした揉め事が今回の抗争の始まりであった。揉め事を聞いて大友らが駆けつけても刺青をちらつかせて女遊びの料金を踏み倒そうとし、大友らが銃を見せて威圧すると「200万払う」と下手に出るが、それもウォンで払おうとする悪足掻き[注釈 7]を見せ、最終的に大友に恫喝されて円で払うことを約束させられる。しかし最初から支払う気はなく、徴収に来た大友の部下である高成進を手下に殺害させ、自分は一足先に日本へ帰国する。花田組は闇金経営や先代の布施が禁止していた覚醒剤取引で多額の利益を出しており、その上がりを会長の野村に直接献金して[注釈 8]、花菱会内部での地位を高めて直参に成り上がった。
- その一方、済州島で殺害した高成進の慰謝料を出し渋ったり、李や中田から要求された指詰めを嫌がるなど、ケチで小心者である。SMプレイを好み、マゾヒストの趣向があり、森島からは「変態」と言われている。野村の死後、若頭補佐の一人として昇進するが、実際は西野からも嫌われており、本作終盤にて西野が手配したSM嬢と手足拘束をしてプレイしている最中に、これまた西野の差し金でやってきた大友と市川により、口に咥えていたギャグボールを同じサイズの球体状の爆薬に取り替えられ、ベッドの真横で導火線の火花が飛び散る恐怖を味わい、喚きながら爆死した。この時の大友の決め台詞は「口ん中で花火上げてやるよ」。
- 吉岡(よしおか、木村組組長)
- 演 - 池内博之
- 木村組組長。木村組は前作で、大友の兄弟分である木村(中野英雄)が花菱会から盃を得て創設した組織である。本作における木村組は花菱会の東京支部及び山王会の目付役を担っており、吉岡は木村が片岡の差し金によって山王会のヒットマンに殺害された後に花菱会本部から送り込まれた若手幹部。そのため、花菱会本部の者が東京に来た際の足として使われたり、丸山一味が張を襲撃する際の手引きなどを行なっている。吉岡自身は花菱会の人間だが、本部の者に東京での足代わりにされることには不満を抱いており、花菱会本部と張が揉めていることにも我関せずという態度を取っていた。吉岡は花菱会の傘下に入った山王会の白山や五味を「貧乏ヤクザ」と蔑んでいたが、白山たちの策略により、バーで白山と五味と一緒に飲んでいるところを韓国から日本に戻ってきた大友によって襲撃され、あっけなく射殺された。
その他[]
- 丸山(花田組舎弟)
- 演 - 原田泰造
- 花田の手下。花田は他の組による実行人物の特定を避けるため、顔が知られていない暴走族上がりのチンピラである丸山たちを使って様々な悪事を働いている。張襲撃の際にも利用された。襲撃で護衛を務める崔らは殺す事に成功するがその際に仲間は撃たれ、自身も本命である張の雰囲気に圧倒されている間に李に射殺された。
- 河野 直樹(こうの なおき、花菱会幹部)
- 演 - 桐生コウジ
- 刑務所から出所した花菱会の中堅幹部。森島曰わく、自分の組の部下が一人殺人を犯した事で逮捕されたとの事で、5年の懲役から釈放され、それを祝う出所パーティーが催されるが、割って入って来た西野の演説の最中に大友と市川に襲撃され、乱射されたアサルトライフルの流れ弾が当たって死亡した。
山王会[]
以前は関東最大規模を誇っていた巨大暴力団。現在は花菱会の勢力下にある。かつての本部屋敷は、花菱会の東京支部として乗っ取られており、賃貸ビルの一角にある小さな事務所を拠点とするなど、前作から著しく凋落した様子が伺える。
- 白山 広(しろやま ひろし、山王会会長)
- 演 - 名高達男
- 山王会三代目会長。先代の加藤稔(三浦友和)が失脚した後に会長に就任する。若頭の五味英二郎や花菱会若頭補佐の中田には高圧的な態度で接する。花菱会若頭の西野に対して不満を溜めているが、実際に目の前にすると頭が上がらない小心者である。本作終盤で次第に反りが合わなくなっていた五味に射殺された。
- 五味 英二郎(ごみ えいじろう、山王会若頭)
- 演 - 光石研
- 山王会三代目若頭。会長の白山とは元々は兄弟分だったために忠誠心は皆無であり、時に会長と若頭という立場の差を無視した口調で白山と接する。何かと花菱会の顔色を窺う等、白山以上に小心者でヤクザらしくない性格。自分に高圧的に接するようになった白山を疎んでおり、大友と市川が起こした騒動のどさくさに紛れて白山を射殺し、大友が犯人であると嘘をつく。
- スクラップ工場長
- 演 - 四方堂亘
- 前会長・加藤の側近だった元・山王会組員。前作で片岡の教唆により、木村を襲撃して殺害した。本作では山王会から足を洗って堅気となり、同じく木村を襲撃した元組員とスクラップ工場を経営している。本作終盤で大友に兄弟分の木村殺害に対する復讐とされ工員と共に射殺される。なお、繁田の訪問時に工場長が机の隅に隠したのは、前作「アウトレイジ ビヨンド」で加藤が大友に刺殺されたときに着用していた帽子と時計である[10]。
警察[]
- 平山(刑事)
- 演 - 中村育二
- 捜査四課(暴力団対策課・マル暴)の刑事。繁田の上司。上層部の権力などに逆らえないなど立場が悪い部分もあるが、部下である繁田に罵倒された際、その場で怒る場面は見せながらも咎めるようなことをしないなど、善良な性格をしている[注釈 9]。
- 繁田(刑事)
- 演 - 松重豊
- 捜査四課の刑事。激情家ながら実直な性格で、張グループと裏で繋がっている警視庁の上層部に不信感を抱いている。
- 張会長が花田組のヒットマンに襲撃された事件を切っ掛けに、花菱会と張グループの抗争を追い始める。大友が帰国した際に彼を警察へ連行し、前作の加藤、木村、片岡殺しについて問い詰める。しかし張会長からの圧力によって大友が釈放されてしまったことで、権力者の言い成りになる警察に対し怒りを爆発させ、八つ当たりの様に上司と部下という立場を忘れて平山と激しく言い争う。その後も大友を執念深く追い続けようとするものの、張の意向を忖度した警視庁の上層部によって捜査二課への転属を命じられてしまい、手が出せなくなる。これらの出来事の末に権力者に従順である警察に失望し、居酒屋で平山と飲んだ後に辞表を出した。
- 上層部の刑事
- 平山達の上司に当たる警察上層部の男。李を介した張の圧力に屈服して大友を釈放する等、刑事としての正義感よりも政治による利権を優先しており、大友釈放後も捜査を止めない繁田を四課から「人が足りない」との理由で二課へと外し、平山に対して「今度から先方に連絡する時には、私を通してもらえるかな」と指示を出した。
スタッフ[]
- 監督・脚本・編集 - 北野武
- 音楽 - 鈴木慶一
- 撮影 - 柳島克己
- 照明 - 高屋齋
- 美術 - 磯田典宏
- 録音 - 久連石由文
- 編集 - 太田義則
- キャスティング - 吉川威史
- 助監督 - 稲葉博文
- 衣装 - 黒澤和子
- 装飾 - 尾関龍生
- メイク - 本田真理子
- 記録 - 吉田久美子
- 音響効果 - 柴崎憲治
- 製作担当 - 齋藤悠二
- プロデューサー - 森昌行、吉田多喜男
- ライン・プロデューサー - 小宮慎二
- アソシエイト・プロデューサー - 川城和実、太田哲夫、高橋雅美、二宮清隆
- 配給 - ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野
- 製作 - 「アウトレイジ 最終章」製作委員会(バンダイビジュアル、テレビ東京、東北新社、ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野)
受賞とノミネート[]
日本国内[]
- 第42回 報知映画賞[11](2017年11月28日)
- 特別賞(「アウトレイジ」3部作として受賞)[注釈 10]
- 第30回 日刊スポーツ主催 石原裕次郎賞[12](2017年12月28日、「アウトレイジ最終章」として受賞)[注釈 11]
- 第41回日本アカデミー賞[13](2018年1月15日)
- 第27回 東京スポーツ映画大賞[注釈 14](2018年1月23日)
- 作品賞
- 監督賞 - 北野武
- 主演男優賞 - 西田敏行、塩見三省
- 助演男優賞 - 大杉漣、大森南朋、ピエール瀧、松重豊、金田時男
- 新人賞 - 金田時男
- 第39回 ヨコハマ映画祭[14](2018年1月28日)
- 特別大賞 - 西田敏行
- 助演男優賞 - 塩見三省
映画作り[]
- プロデューサーである吉田多喜男の提案により、本作は北野映画初のシネマスコープ(横縦比12:5)(シネスコ)サイズとなった。撮影担当の柳島克己によると、北野映画は現在もフィルムで撮影されている。また、柳島はいつかはシネスコを使用したいと考えていたが、シネスコレンズは高価なため、撮影スタッフの権限では決定できないところに、吉田からの提案があったため、「渡りに船」として本作で採用された[15]。
- 大友と市川が花菱会・河野直樹の出所祝いパーティー会場でM4カービンを乱射するシーンでは、ハイスピードカメラが使用されている[15]。
- 吉田と柳島は、本作がソナチネと同様のタッチにならないように苦心した[15]。
- 音楽担当の鈴木慶一によると、本作の内容からフィルム・ノワールを想起したため、鈴木が情緒的であるとして通常使用しないサックスを一瞬だけ使用している。ただし、シンセサイザーの乾いた音色に近くなるような「クールな感じ」でサックス奏者に演奏してもらった[16]。
- 音響効果担当の柴崎憲治によると、本作では銃の音の作り方を前二作と変えており、「パン!」という発射音や「ウヮーン」という残響音などを何重にも重ねて音作りを行った[16]。
その他[]
- 「済州島」について、本作品では日本で近年一般的になった原語読みの「チェジュとう」ではなく、全ての登場人物が一貫して日本語読みの「さいしゅうとう」と読んでいる。英語字幕は「Jeju Island」になっている。
- 張会長のオフィスの後ろにかけてある書は、韓国語で「인으로 의를 이룬다/의로서 인을 다한다」(仁で義を為す、義で仁を尽くす)と書かれている。
- 花菱会若頭補佐・中田勝久役の塩見三省は2014年3月に脳出血で倒れて左半身に麻痺が残り、リハビリ中であった。さらに、花菱会若頭・西野一雄役の西田敏行も2016年2月に自宅ベッドから誤って転落し、頸椎を亜脱臼して首が動かなくなるとともに歩行困難になったため、同じくリハビリ中であった。西田は同年5月に胆のう摘出手術も行っていた。本作は花菱会幹部の主要キャスト2名の体調が思わしくないという、きわめてシビアなコンディションのもとで撮影された[17]。
- リハビリ中の塩見は自力で立つのが難しく、ジャパンプレミアでも挨拶の際に両隣に座る共演者の岸部一徳と大杉漣に支えられながら立ち上がる状態であった。そのため、本作において塩見が演じる中田はほぼ全てのシーンで椅子か車の座席に座っており、立っているシーンでも杖を使っている[18]。
- 監督の北野武は、首が動かせず歩行も困難な西田に対して「大丈夫だよ、大丈夫だよ。本(台本)変えちゃおうか」と声をかけたという[19]。また、上述の通り塩見と西田は歩行がうまくいかない状態であったが、たけしは「上手に歩けないんだったら、歩かない仕組みを考えよう」と提案した[20]。西田はその時にたけしの優しさを感じたという[21]。
- 松重豊は、共演者の西田と塩見の2名が、体調の状態が厳しい中で迫真の演技をしているのを見て「今回の作品で西田敏行さんと塩見三省さん(ともに当時69歳)がパワーアップしているのを見て、50代半ば(当時54歳)の自分はもっと追い込まないとダメだな、とケツを叩かれました」とコメントしている[22]。
- 2017年10月2日から6日までの7:30 - 8:00の時間帯に、『アウトレイジ 最終章』の番宣を兼ねた生トーク番組『おはよう、たけしで すみません。』がテレビ東京で放送された[23][24]。出演はビートたけし(4日はドタキャン[25])、太田光、水道橋博士(3日以外)、岡田圭右(3日のみ)、松村邦洋(4日に電話出演)。
- 2019年4月10日に国立劇場で開催された天皇陛下御即位三十年奉祝感謝の集いに、ゲストとして招かれたたけしは祝辞で「両陛下がご覧になった映画が、不届き者を2人も出した『アウトレイジ3』でないということを祈るばかりです」と発言。本シリーズの出演者から2名の逮捕者[26]が出たことに触れた「ボケ」として話題を呼んだ[27]。
Blu-ray / DVD[]
2018年4月24日発売。発売・販売元はバンダイナムコアーツ[注釈 15]。
- アウトレイジ 最終章 通常版(1枚組)
- 映像特典
- 特報
- 劇場予告編
- TVスポット
- 映像特典
- アウトレイジ 最終章 スペシャルエディション(2枚組、初回限定生産)
- ディスク1:本編ディスク(通常版と同様)
- ディスク2:特典DVD
- メイキング
- 3分でわかる「アウトレイジ」シリーズダイジェスト
- シリーズ一挙に総ざらい1分ダイジェスト
- イベント&舞台挨拶集
- 大ヒット御礼特別映像(怒号39連発)
- 封入特典
- 解説書「アウトレイジ解説書」(24P)
- 特製ブックケース付きスペシャルパッケージ
脚注[]
注釈[]
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- ↑ 劇中では、ワン会長という人物と香港に関する商談を行っており、その他の会話から香港や台湾にも影響力がある模様。
- ↑ しかし襲撃されても顔色一つ変えず、鋭い眼光で自分に銃口を向ける丸山を見つめていた。
- ↑ 大友からも指摘されているが、太刀魚は夜釣れる魚である。市川曰く「たまに大きいのが岸に寄ってくる」とのこと。
- ↑ 張グループの若衆に襲撃された直後、部下に「早よせんかい!」と指示を飛ばす組員を「俺はな、関西弁が大っ嫌いなんだよ!」と八つ当たり同然に罵倒している。ちなみに野村を演じた大杉は関西弁の影響を四国のなかで最も多く受けた阿波弁を方言とする徳島県の出身である。
- ↑ 大友は済州島での一件から花菱会を憎んでおり、これを機に花菱の組員たちをまとめて抹殺しようとしていた可能性もある。
- ↑ 後述の通り、中田役の塩見の体調が優れず、リハビリ中であったためである。また劇中で車から降りて花菱会本部の階段を登るシーンでは麻痺の残る左足をかばうように歩いており、直後に室内で西野と会話するシーンでも同様に麻痺が残る左手をほぐす仕草がみられる。
- ↑ 200万ウォンだと日本円では約20万円。
- ↑ 中田によると、前年、覚醒剤取引と闇金だけでも20億から30億円は稼いだという。
- ↑ 現にその後は繁田との関係は悪くなっておらず、一緒に食事をした際には奢るなど気前の良さも見せている。
- ↑ たけしは報知映画賞の受賞に際して「特別賞という訳の分からない賞。ありがとうございます」というたけしならではの毒舌で答えている。http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171220-OHT1T50081.html
- ↑ こちらでも、石原裕次郎夫人である石原まき子からの受賞に際して、たけし流の毒舌で答えている。https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201712290000028.html
- ↑ 録音技師。読みは「くれいし・よしふみ」。『アウトレイジ ビヨンド』から北野映画の録音担当として参加。(【出典】「アウトレイジ最終章」公式パンフレットP.24)
- ↑ 編集担当。北野映画への参加は本作で16作目となる(【出典】「アウトレイジ最終章」公式パンフレットP.24)。
- ↑ 【出典】https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/892975/
「東スポ映画大賞」はたけしが審査委員長を務める異色の賞で、自身の映画に毎回賞を与えまくるのがお約束となっている。 - ↑ 『アウトレイジ』シリーズで、2018年4月1日以降のバンダイナムコアーツの映像レーベル「バンダイビジュアル」が関わるのは本作のみとなる。
出典[]
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 テンプレート:Cite web
- ↑ 3.0 3.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 4.0 4.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 5.00 5.01 5.02 5.03 5.04 5.05 5.06 5.07 5.08 5.09 5.10 5.11 5.12 テンプレート:Cite web
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- ↑ アウトレイジ 最終章 || TOHOシネマズ上映スケジュール - TOHOシネマズ
- ↑ テンプレート:映連興行収入
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 「アウトレイジ最終章」公式パンフレット P.29
- ↑ http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171129-OHT1T50063.html
- ↑ https://www.nikkansports.com/entertainment/award/ns-cinema/
- ↑ 日本アカデミー賞公式サイト
- ↑ 第39回ヨコハマ映画祭 2017年日本映画個人賞
- ↑ 15.0 15.1 15.2 「アウトレイジ最終章」公式パンフレット P.26
- ↑ 16.0 16.1 「アウトレイジ最終章」公式パンフレット P.27
- ↑ 「シネマトゥデイ」2017年9月25日付記事
https://www.cinematoday.jp/news/N0094671 - ↑ AbemaTIMES 2017年9月25日付
https://times.abema.tv/articles/-/2999164 - ↑ 「スポーツ報知」2017年10月7日付
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171007-OHT1T50066.html - ↑ 「アウトレイジ最終章」公式パンフレット P.18
- ↑ 「スポーツ報知」2017年10月7日付、「アウトレイジ最終章」公式パンフレット P.18
- ↑ 「スポーツ報知」2017年10月13日付
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171013-OHT1T50065.html - ↑ ビートたけし、テレ東の朝7時台に生放送特別番組 10・2から5日連続 oricon(2017年9月1日), 2017年10月9日閲覧。
- ↑ 「おはよう、たけしで…」やりたい放題の1週間 テンプレート:Webarchiveoricon(2017年10月7日), 2017年10月9日閲覧。
- ↑ たけしテレ東生放送ドタキャン 苦肉の松村邦洋“出演”に太田プロ苦笑い47NEWS 2017年10月3日
- ↑ 実際は一作目の森永健司を入れると三名
- ↑ たけし 陛下即位30年祭典祝辞でボケ連発「不届き者を2人も出したアウトレイジ…」デイリースポーツ 2019年4月10日
関連項目[]
外部リンク[]
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